EXHIBITION
GALLERY 04街区
HABURI 個展「不明な座標系」
私は、小さい頃によく内モンゴルの草原と砂漠を歩いた思い出がある。
その時、地図も案内標識もなく、出会った人々と環境に基づいて進む方向を調整し、目的もなく、ただ体験するために歩いた。この感覚は、現在の自分の存在状態に対する理解に似ている。
ヒューマンデザインの学説に従うと、私たちの体内には異なるエネルギーを司る異なる領域がある。特定の領域は外部の世界の影響を受けるために開かれており、空白の状態を示す。
私は環境、場所、空間、周りの人たちのエネルギーに非常に敏感である、未来がどの方向に向かっているかいつも不確実性が存在している。
これらの絵は私がこのような状態にあるときに制作された。
当時、私は東京に住んており、毎日を電子音楽と都市のネオンライトの中て過ごしていた。まるで目的もなく海を泳ぐ魚のようでした。絵の中のイメージは、このような想像からである。例えば海中の浮遊物、空の中の飛行機 、UFO、そして散漫な音楽の旋律や目的のないダンスなど。これらの印象は個人の存在状態の隠喩となる。
HABURI(ハブリ)
1992年、中華⼈⺠共和国内モンゴル⾃治区⽣まれ。中国の改⾰開放後期の「⼀⼈っ⼦政策」下で育ち、内モンゴルで美術の基礎教育を受けた。2016年に東京へ移住して以降は、個⼈の感情と都市システムの⽭盾に関する考察や、留学⽣として東京に住むことから⽣まれた経験をもとに、絵画・パフォーマンス・インスタレーション・写真といった⼀連のメディアを通して制作を⾏っている。
2020年に東京藝術⼤学⼤学院修⼠課程を修了後、岩⼿県に1年半滞在したのち、現在は京都を拠点に活動する。
内モンゴル、中国、⽇本から形成された視点で、⼯芸や⼿仕事の実践を通じて、個⼈の政治的アイデンティティの問題や歴史を扱う。
主な個展に、「Flag-waving」(HAPS KYOTO、京都、2024)、「⽤事がなければ、帰ってこないで」(⼭中suplexの別棟「MINE」、⼤阪、2023)、「Drive landscape」(銀河101、東京、2023)、主なグループ展に、「I Left My Hometown」(ギャラリー林、東京、2023)、「HARAIZUMI ART DAYS 2023」(HARAIZUMI art project、静岡、2023)、「Portrait of Humanity: FACE & LIPS」(ギャラリー林 、東京、2022)、「東京インディペンデント2019」(東京藝術⼤学、東京、2019)、「内モンゴル⾃治区⻘年美術作品展」(内モンゴル美術館、中国、2015)などがある。
- 開催期間
- 2024年3月15日(金)〜4月1日(月) ※最終日は17:00まで
- 開催地
- GALLERY 04街区
- アーティスト
- HABURI